2017/03/31

雑記:世界の収縮と拡散

第一次大戦から第二次大戦、冷戦とその終結、そしてグローバリズムの興隆と反グローバリズムの台頭。
世界は分裂と融合を繰り返している。
分裂の理由はそこに不純物があるからだが、分裂しても融合していた記憶は残り、不純物が取り除かれた後はより容易な再融合を可能にする。また、きれいに融合していた部分は分裂せずに残る。
要するに結局、分裂する力より融合する力の方が強いのだ。
だから、再統合する度に国際社会はより大きな塊となっていくのである。


今、世界は分裂の時期を迎えている。
この分裂の原因となっている不純物は、第二次大戦の勝者が作り上げた不公平なルールであり、冷戦時代に各陣営が掲げたイデオロギーの残滓であり、綺麗事で飾り立てた欺瞞であり、良識を放棄した利己主義であり、均衡を無視した利益追求であり、その他ありとあらゆる格差である。
拙速な融和政策によって内部に不純物を抱え込んだまま歪に融合した国際社会が、ついにその不快感に耐え切れなくなって異物を吐き出そうとバラバラになっていく。
そのバラバラの隙間にひっそりと根を伸ばすのは、国家といった外殻を持たないテロ組織や元々国際社会に属していないならず者国家だ。
状況はさらに混迷を極めるだろう。
どこかで誰かが核を使うかもしれない。
広島・長崎の原爆から始まった核抑止力論の時代はそれで終わる。
やがて人類滅亡を回避するため、世界はより高い次元での再統合へ動き出すだろう。
最終的には世界政府ができる。
その頃には人種や宗教の違いなんか、誰にとっても取るに足らない事になっているだろう。

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